淀屋常安
よどや じょうあん(1560-1622)
登場回数:1作
淀屋(よどや)とは、江戸時代の大坂で繁栄を極めた豪商であり、総資産は約20億両(現在の貨幣価値に換算すると約200兆円)。全国の米相場の基準となる米市を設立し、大坂が「天下の台所」と呼ばれる商都へ発展することに大きく寄与した。 米市以外にも様々な事業を手掛け莫大な財産を築くが、その財力が武家社会にも影響することとなったため、幕府より闕所(財産没収)処分にされた。しかし、闕所処分に先立ち伯耆国久米郡倉吉の地に暖簾分けした店を開き、後の世代に再び元の大坂の地で再興した。幕末になり討幕運動に身を投じ、ほとんどの財産を自ら朝廷に献上して幕を閉じた。 淀屋を創業した岡本家によるものを前期淀屋、闕所後に牧田家により再興されたものを後期淀屋と呼ぶ。 淀屋が開拓した中之島には、かつて常安町と常安裏町(現在の中之島四丁目~六丁目)が有った。屋敷は現在の大阪市の北浜にあり、中之島に掛かる淀屋橋や常安橋にその名を残している。